相手の電車に勝手に付いていくルーティン ~終電は逃してナンボ~

久しぶりのブログです

こんにちは

 

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【ストーリー要約】

街で声をかけた女の子の家に

会話から数分で勝手について行くことを決めた俺

 

ヒヤヒヤしながら相手の最寄り駅に到着し

思ったよりスムーズに事が運び出す

 

「あれ?今日、楽勝だな?」と余裕な俺を待ち受けていたものとは… 

 

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この日は講習

 

 

講習のフィードバックを終え、時刻は終電前

少しストろうと思いそのまま声掛け 

 

 

講習生の人と少しお酒を飲んでほろ酔い状態だったのと

時間制限があったのでサクッと声かけに移る

 

 

身長165cmくらいのスラっとしたスタイルに

淡いピンクのトレンチコートにスキニーを履きこなす品のあるお姉さん

 


(お、おぉ、、、たまらぬ。。。)

※()は心の声

 

 

 「お姉さん、こんばんは

 そのコートの色味めっちゃ綺麗ですね

 今は仕事帰りですか?」

 

 

紳士に装っているが、彼女の裸を既に想像しているのでニヤニヤが隠せない

 

 

「あ、え、ありがとうございます(笑)

 違います。学生です

 関西の方ですか?」

 

 

(おおおおおおおお、反応ええなぁ!!おい!!!!!!)

 

 

既に半立ちである

 

 

 

そのまま数分ほど並行トークをし

改札にさしかかったところで飲みの打診

 

 

 「おれの最寄りで飲もう」

「楽しそうだけど今日は帰ります。」

「 あらそう。(まあそらそうか)」

 

 

まだ声掛けから数分しか経っていないが

まあもっかい打診すればいけんちゃう?って適当なノリで

 

 

 

「ほなこの近くで一杯くらい飲まへん?」
「いやー、でも明日朝から予定あるし、お刺身食べたいんで…」

 

 

お刺身

 

 

お刺身…?

 

 

??????

 

 

なんやお刺身てええええええええ

 

 

 「お、お刺身って…なんや???」

「バイト帰りなんですけど、そのお刺身ですよ。

 とてもおいしいですよ」

 

 

いやいや「とてもおいしいですよ」やあらへんがな!!

 

 

(お刺身に負けたのはしゃくやけど、この子の家にお泊りさせてもらおう)

 

 

だが…

彼女の電車に乗ると俺の終電がなくなる上に

ヨネスケ(女の家におじゃますること)できる保証がない

 

 

なんなら声をかけてからまだ10分たらずだ 

 

 

(見知らぬ街で一人途方に暮れるのは嫌だ!!!)

 

 

俺の選択肢は一つしかなかった

 

 

 

 

「じゃあ君の最寄りで少し飲もうか」

「えー、ちょっとどんな流れですか…」

 

 

「逆にそれが一番良い選択肢やと思うねんな?」

「いやいや何の逆なんですか」

 

 

「こんだけ短い時間で共通点いっぱいあったからこそ逆に行くべきやわ」

「逆が多すぎてよくわからないんですが?(笑)」

 

 

”逆に”ルーティン

効果抜群だぁーーー

 

 

(おい見たか!これが奥義”逆に”ルーティンじゃ!!!)

 

 

 

そして

彼女の電車に元気よく乗車

 

 

「こんなに”逆に”の使い方ヘタな人初めてですw」

「よかったな初めての経験できてw」

 

 

 

俺の最強の逆にルーティンをディスられながらも

実は半年付き合っている彼氏がいるということがわかった

 

 

「でも最近あんまりうまくいってなくて別れそうなんですよね」

 

 

 

俺は彼女の”別れそう”というセリフから勝ちを確信

 

 

 

本来、女性は興味のない相手には攻め入られる余地を一切作らないが

少しでもアリと判断した男には随所に隙を見せるようになる

 

 

おじいちゃんの遺言である 

「女は言葉ではなく行動を見よ」を思い出す

 

 

 

 

約10分ほどで彼女の最寄り駅に到着

一旦トイレへと逃げ込みゆっくりションベンをしながらこれからの作戦を練る

 

 

もう後には引けない状況に少し緊張

 

 

(やっちまったよ。じいちゃん、俺うまくやれるかな?)

 

 

トイレの時間が長くなってしまった

 

 

ここで帰られていたらどうしようか

一気に酔いがさめたが、すぐに彼女の姿を見つけ一安心 

 

 

「よしじゃあ行こうか」

「え…どこ行くんですか?トリキくらいならありますけど」

 

 

「そんなとこいけるわけないやん

 俺居酒屋で飲んだらすぐ吐いてまう癖あるし

 家じゃないと無理やねん」

 

 

「でも家はダメですよ。だから言ったじゃないですか

 彼氏がいるって。

 他の子を誘ってください、人選ミスですよ(笑)」

  

 

「人選ミスかどうか判断するのは俺やからな。

 もっと知りたいし、、、とりあえずお酒買おうか。」

 

 

 

買ってどこで飲むんですかと話す彼女に何も言わず、歩き出す

 

 

 

 

”女は主体性のある男が好き”

”常に主導権を握り、女をリードすべし”

 

 

(先人たちは何ていい言葉を残してくれたんだ

 俺は彼女のご機嫌取りはしない

 

 さあ、俺についてくるがいい!!!)

 

 

 

 

 

 

 

「あの、、、私の家、逆ですよwww?」

 

 

 

 

逆かーーーーーい!!!!!!

 

 

華麗なターンで彼女の家方面らしき方へ歩き出す

 

 

5分ほど歩いたところだろうか?

 

 

大きな交差点に差し掛かるとふと彼女が立ち止まる

 

 

 

「これどこ向かってるんですか?」
「え、家に決まってるやん」

 

 

「でもとっくに過ぎましたし、いきませんよ」
「まあまあそれは置いといて、とりあえずコンビニ入ろう」

 

 

漂う不穏な空気…

 

 

「コンビニもいかないです。だって何買うんですか。」

 

 

 

なぜここに来てなおグダるのか

打開策を考えろ

 

 


彼女の家方面へ再度歩き始め、さらに深い和みへと移行する

 

 

「さっきの話の続きやけどさ、前の彼女は顔で選んでんやんか

 会って早い段階で価値観が合わんのはわかってたけど

 一緒におれば解決するかなって
 

 結局色々試しては見たけどやっぱりお互い合わへんなって

 別れることになってんけど

 

 浅い関係では楽しくても、深いところで価値観とかが分かり合えんと

 結局意味ないなってめっちゃ気付かされたねんな

 

 やから君の価値観とかをもっと聞きたい

 さっきの続きで今の彼氏の話してや」

 

 

「確かにそれはわたしも大事だと思う」

 

 

 

「彼氏は年下で子どもっぽいところがちょっと嫌いになってきたんですよね」

 

 

そうこうしている内に

彼女のマンションのエントランスに到着する

 

 

俺は「じゃあどうぞ」とオートロックの開錠を促す

 

 

「ありがとうございました。気を付けてくださいね。」

 お辞儀をしながら帰ろうとする彼女

 

 

(え、え?、、ちょ、、ちょっと待ってくれ!!!一旦落ち着こう!な?な?な?) 

 

 

 

「なあ!ちょっと待って!」

 

 

そのままついていこうとして入ると

今度は逆に彼女がオートロックの外に出てしまう

 

 

俺が入れば、彼女が出る

俺が出れば、彼女が入る

 

 

(どんなシュールな状況やねんwww)

 

 

「さすがにそれはだめです」

 

 

なぜだ。かなりいい雰囲気にはなっていたはずなのに

 

 

原因を必死で思い返す

 

 

今日のトークで話したことはなんだ?

彼女にはどのトークが響いた?

まだ潰せていないグダはなんだ?

 

 

食い付きは十分高まったはず

そう考えると、残されたのは彼氏グダだ

 

 

 

「もしかして彼氏がおるからとか?

 おれは二人の関係を壊そうなんて微塵も思ってないし、なんなら応援してる。」

 

 

 

「うーん、、、でもあなたが何を考えているのか全然わからない。」

 

 

 

 

「俺があの時声をかけたのは確かにノリやった。

 お酒飲んで気分良かったし、もうちょっと飲みたいなーって思ってた。

 

 でも帰ろうとしてるところに

 すごいきれいなコートを羽織った子が歩いてて目を奪われたんよ。

 

 それが君やった。

 だから声かけてここまで仲良くなれたから、もちろん今も諦めるつもりはない。」

 

 

 

 

彼女が悩む素振りを見せたので、ここは畳みかける

 

 

 

「じゃあここ(オートロック玄関)で乾杯しよう。」

あえて彼女が嫌がる選択肢を打診

 

 

彼女の意識を2つの選択肢に誘導する

”俺を家に入れること”はハードルが高い

 

 

 

だから

2つ目の選択肢である

”マンションの住人が通る可能性の高いところでお酒を飲む行為”

を見られるリスクを意識させる

 

 

 

”家に入れる”か”住人に見られるか”のダブルバインドを試した 

 

 

彼女は観念した様子で「じゃあ行こう?」とだけ言った

 

 

 

(しゃああああああ!!!!!見たか!!!ダブルバインドゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!)

 

 

 

「掃除するから10分だけ待って」

とだけ言い残し掃除をしている彼女

 

 

 

玄関で待つ

 

 

(やっぱ女子の家はええ臭いやなあ)

 

 

とりあえずtwitter を開く

 

 

ヨネスケなう~」とツイート文を打ってみるが

何故か投稿する気になれず消去した

 

 

 

 

部屋には机の上にずらっと並べられた本の数々

読みながら彼女のバイト先でもらったお刺身の盛り付けを待つ

 

 

実家から持ってきたアンティークの高そうな家具

 

 

シンプルな部屋の構成

 

 

ベッドには最低限のものだけ

机の上も整理整頓されている

 

 

お刺身の盛り付けも終わり 

そこでようやく乾杯

 

 

色々な話をたくさんした

 

 

 

 

ギラつくタイミングを見計らっていた頃ちょうどベランダが目につく

新宿のビル群を見渡すことが出来、非常に見晴らしがよさそうだった

 

 

 

 

 

寒さを感じる中、ベランダへと出て語り合う

 

 

「星がきれいですね。あっ、月も綺麗ですね。」

よく使う漱石ルーティン

ウケはびみょう

 

 

 

 

まあ、曇りで何もみえなかったんですけどね!!!!!

 

 

 

 

 

そこでは深い話をさらに広げていった

途中から彼女の人生相談へ

 

 

 

「将来のこと色々どうすればいいかわからない」

 

 

「おれも昔迷ってたわ

 でもそんな自分を変えたいなと思って色々努力した

 これからもっと取り組んで伸ばしていくつもり」

 

 

 

向上心に溢れる男を演出

 

 

「ありがと!色々、、、彼氏とも頑張ってみる!」

 

 

声のトーンは元気だが

少しさみしげな表情

 

 

 

 

俺たちはそこでも1時間近く会話した

 

 

 

 

 

 

 

「なんか寒くなってきたね。」

 

 

 

 

 

彼女がふと呟く

 

 

 

 

 もう仕上がっているのは確信していたため

これ以上先へ進むのに言葉はいらない

 

 

 伝える言葉はよりシンプルに

 

 

「せやな。温めて。こっちおいで」

 

 

 

 

時刻は深夜の3時

 

 

寒空の下

ベランダで二人の男女が抱きしめ合う 

 

 

 

 

唇が重なり合う

 

 

 

 

 

優しいキス

 

 

 

 

 


「ごめん、やっぱりダメだよ。」

 

 

 

 

 

 

わかるよ

彼氏に罪悪感を感じているんだよね

初めての経験。どうしたらいいかわからないよね

 

 

 

 

 

でも今日は大丈夫

 

 

 

 

 

何も言わず部屋へ戻る

 

 

そのまま彼女の手を優しく引いてベッドへ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回一番きつかったのは

相手の最寄り駅についてから家にヨネスケするまででした

 

 

結構サクッとオープンし和めた感覚もあり

刺さっているのかな?楽勝かな?と高を括っていました

 

 

マンション入口での家に入れたくないグダの時は

①かなり自己開示を深めにして

②なぜ君に声をかけてここまでついてきたのか

③そして相手のことをどう思っているのか

を説明しました

 

 

 

あーーー

楽しかった!

 

 

Fin