可愛い女の子たち ~3連戦初日~
PUAのみなさん、こんにちは。
突然ですが、PUAの定義とは何でしょうか。PUAと呼ばれる男は一体どんな男なのでしょう。
街についたらさらっと声をかけて一瞬で女を連れ出してしまう男でしょうか。はたまたひとたび照準を合わせた女を絶対に魅了してしまう男でしょうか。
これをふと考えたときに僕は、トークや振る舞いで女を魅了し、女からご飯代やホテル代を出したくなるような男なのかなとぼんやり思いました。
実際、ある友人はご飯やホテルは大体女が出してくれ、さらにはプレゼントも貢がせたりしています。
そう、今回はそんなPUAなお話。
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某日、都内某所
「めっちゃ寒いですね」
「…」
「え、寒くないですか」
「…」
「え、ほんまに寒くないんですか」
「寒いです…」
なんとか引き出した彼女のボソッと吐き捨てるかのような言葉。そうして僕たちの物語は始まった。
「でもマスクしてるからめっちゃ温かそうやね」
「はい、あったかいですよ」
渾身の笑みを浮かべ、彼女から誘い笑いを引き出す。面白い言い回しは僕は知らない。こちらからなんだかおもしろそうな雰囲気を雰囲気で伝えるように努力する。
「じゃあまたご飯いきましょう。ありがとう気を付けてね。」
あれから少し話が盛り上がり、彼女を改札付近のエスカレーターまで見送る。そんな彼女の後ろ姿を眺める。可愛い子は後ろ姿から洗練されている。神は細部に宿るとはよく言ったものだ。
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持ち物・バッグ・ブランド・服装・髪・化粧などから、誰がどう見ても夜のにおいが漂う彼女。年は20代前半。僕より一つ年下。職業はOLにしよう。
彼女のどこが良かったのかと聞かれたら、真っ先に愛嬌の良さを挙げるだろう。愛嬌がある、それだけでもかなり大きな武器だ。
デート当日、少し早く街に到着した。ある方とたまたま遭遇し、軽くトークをしながらコンビやソロで声掛けを楽しむ。可愛い2人組と少し会話し、「あの子たち良かったですね」と思わず漏らしてしまうのは彼女たちに愛嬌があったからに違いない。
愛嬌のある彼女との一夜はさぞかし記憶に残るだろう。そんなことで胸を弾ませる僕はやはり女性の笑顔に弱い。
一応戦略はある。ないようで実はあるくらいのつたない戦略で、その仮説そのものが間違っていればすべておじゃんになってしまうくらいの仮説があった。
彼女のLINEのアイコンはかなり盛れていない。「なぜあえてそれを選んだのだ」この一言に集約される。つまり、「自己顕示欲が低い」ということを示すのではないかという推測のもと「全ての話題において、他者との比較ではなく、自己との比較が最優位になる」との仮説を立てた。
イメージで言うと、ナンバーワンは他者との比較だが、オンリーワンはそのもの自体が特別な問題であるということである。賢人ワードでは、思考タイプがオンリーワン傾向である、と説明できる。
「なんでそんなに私のことわかるの??」
「当たり前じゃないか。君と僕は似ているからね。」
最近行きつけのご飯屋さんに入ってからデートも中盤に差し掛かり、こんなくさい言葉でも今の彼女になら易々届く。本当に似ているかどうかは大事ではなかった。そういう錯覚に陥らせることが重要だった。
「今日は楽しかった。すごい楽しかったけど、正直に言う。いい?」
「うん、どうしたの?」
会計を済ませ、駅の方へ歩く二人。場所と時間だけにはたから見たら、その構図は事を終えた二人に見える。
僕は口説きというか打診をする前に何かしらワンクッションを挟む。それがうまく機能しているかは実際のところわからないが、今回相手に聞く準備をしっかりさせるという点では成功したように思う。
その後、熱い夜を過ごした二人は朝の気持ちよい日の光を浴びながらそれぞれの帰路へとつく。
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そういえばこの物語の最初って、たしかPUAがなんたらかんたら…とか言っていたような…
今回は計3軒まわりました。
立ち飲みバー ⇒ ご飯 ⇒ ホテル
計 約2万円
僕が彼女に財布を出させることはなかった。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
初日 完